エネルギー分野では、事業用発電施設における火炉蒸発管の損傷対策に溶射、肉盛溶接が適用されています。
損傷原因は燃料や炉内雰囲気によって異なりますが、高温下における腐食・エロージョン磨耗などが挙げられます。

具体例を挙げると、以下のような水管損傷要因があります。

・火力発電所などの石炭焚きボイラでは低酸素燃焼運転による高温硫化腐食の促進やウォールブロワーからの高圧蒸気噴射による摩耗で水管を損傷させます。

・化学プラントなどの重油焚きボイラでは硫黄等による腐食が発生し、水管を損傷させます。

・ゴミ焼却炉では廃棄物に含まれる塩化物成分により腐食が発生し、水管を損傷させます。

これらの水管等を保護する目的で、当社では溶射(合金、サーメット材など)や肉盛溶接(Ni系合金)を施し、設備の延命化を図ります。

また近年、脱炭素化に向け風力発電が注視されておりますが、モーターシャフト部の損傷に対して溶射や肉盛溶接などで補修を行なうことが可能です。